令和4年 中小企業診断士試験 二次試験 事例Ⅲ ~採点~ [中小企業診断士2次試験]

 こんにちは!
 EVE2です。

 これから、出かけます。そのため、本日は朝一で、ブログを更新します。
 では、早速、令和4年 中小企業診断士試験 二次試験 事例ⅢAIによる採点をしていきましょう!

[採点]

第I問(配点20点)
 2020年以降今日までの外部経営環境の変化の中で、C社の販売面、生産面の謀題を80字以内で述べよ。
《解答》
販売面では、エンドユーザーとの取引がなく、しかも卸業者2社とチャンネルが狭く卸売業者の業績に左右される。生産面では、プレス加工技術を習熟する技術者の高齢化に加えて、加工品が変わるとその段取り作業に多くの時間がとられ生産進捗に影響がある。
《採点結果》
ChatGPT 16点
Gemini 18点
Copilot 18点
《ChatGPTの解答》
販売面では販路が限定的で需要変動の影響を受けやすく、生産面では技術者の高齢化と段取り替えの負荷が生産性低下を招いている。
《Geminiの解答》
新型コロナ禍で観光需要と外食産業が低迷し、既存販路の卸売業者2社の業績悪化が懸念される。一方、生産面では、熟練技能者の高齢化による技術承継の遅れと、品種切り替え時の段取時間の長さが生産性向上の阻害要因となっている。
《Copilotの解答》
販売面では取引チャネルが2社の卸売企業に限定され、その業績変動に依存している。生産面では、熟練技能者の高齢化や段取り作業の長時間化による生産能力の制約が課題である。
第2問(配点20点)
 C社の主力製品であるプレス加工製品の新規受注では、新規引合いから量産製品初回納品まで長期化することがある。しかし、プレス加工製品では短納期生産が一般化している。C社が新規受注の短納期化を図るための課題とその対応策を120字以内で述べよ。
《解答》
金型設計において、発注元からの設計変更、仕様変更があり、それにより設計期が間伸びるといった課題がある。その課題解決のため、現在、2次元CADを使用しているが、3次元CADを導入し、顧客と意識の齟齬をなくし、設計変更、仕様変更の頻度を減らす。
《採点結果》
ChatGPT 14点
Gemini 16点
Copilot 19点
《ChatGPTの解答》
金型設計段階での設計変更対応に時間を要するため、3次元CADを導入し、顧客との仕様認識のずれを防止することで、設計期間の短縮と初回納品までのリードタイム圧縮を図る。
《Geminiの解答》
設計変更や仕様変更の頻発による金型製作期間の長期化が課題。顧客との仕様確認を密に行い、3次元CAD/CAMを導入して設計・製造情報を共有化、手戻りを削減し、並行作業を促進する。
《Copilotの解答》
新規受注品に対し、3次元CADを導入して顧客との設計意識の齟齬を解消し、設計変更や仕様変更の頻度を低減。設計課のリソースを調整し、設計期間の短縮を図る。
第3問(配点20点)
 C社の販売先である業務用食器付器卸売企業からの発注ロットサイズが減少している。また、検討しているホームセンターX杜の新規取引でも、l回の発注ロットサイズはさらに小ロットになる。このような顧客企業の発注方法の変化に対応すべきC社の生産面の対応策を120字以内で述べよ。
《解答》
生産スケジュールを最適化し、似た製品でまとめて製造をするなどして段取り数を極力減らす。加えて外段取りと内段取りに明確に分け、外段取りの製品を先に済ませてしまうなど、少量多品種に強い生産体制を作り効率的に生産しゼロ段取りを実現する。
《採点結果》
ChatGPT 17点
Gemini 17点
Copilot 18点
《ChatGPTの解答》
類似製品の生産をまとめる生産スケジューリングにより段取り替えの頻度を抑え、段取り作業の標準化と外段取り化を進めて、小ロット・多品種生産への対応力を高める。
《Geminiの解答》
多品種少量生産に対応するため、類似製品のグループ化による段取り時間の削減、シングル段取り化を推進する。また、自動化・省人化設備を導入し、生産リードタイム短縮と柔軟な生産体制を構築する。
《Copilotの解答》
生産計画を効率化し、段取り作業を外段取りと内段取りに区分することで時間を短縮。同系統製品をまとめた生産方式を採用し、小ロット多品種生産に適応する体制を構築する。
第4問(配点20点)
 C社社長は、ホームセンターX社との新規取引を契機として、生産業務の情報の交換と共有についてデジタル化を進め、生産業務のスピードアップを図りたいと考えている。C社で優先すべきデジタル化の内容と、そのための社内活動はどのように進めるべきか、120字以内で述べよ。
《解答》
紙ベースで行っている情報共有は、デジタルに置き換え、可能ならSCMシステムを導入し、X社との間で、生産予測、在庫情報など生産管理に必要な情報を共有、見える化する。社内では、システム導入に伴い、社内研修を充実し、ITリテラシーの向上を図る。
《採点結果》
ChatGPT 15点
Gemini 18点
Copilot 20点
《ChatGPTの解答》
生産計画・在庫情報の共有を可能にするデジタルツールを導入し、外部との情報連携を強化する。社内では操作研修やマニュアル整備を通じてITリテラシー向上を図る。
《Geminiの解答》
受注・生産・在庫情報を一元管理する基幹システムを導入し、X社とのEDI連携で情報共有を促進する。部門横断的なプロジェクトチームを立ち上げ、業務プロセスを見直し、ITリテラシー向上研修を実施する。
《Copilotの解答》
SCMシステムを導入し、X社との生産予測・在庫情報を共有。社内情報共有のデジタル化に伴い研修を実施し、ITリテラシー向上を図り、業務効率化と迅速な意思決定を目指す。
第5問(配点20点)
 C社社長が積極的に取り組みたいと考えているホームセンターX社との新規取引に応えることは、C社の今後の戦略にどのような可能性を持つのか、中小企業診断士として100字以内で助言せよ。
《解答》
成長著しいアウトドア業界へ参入することによりあらたな市場を開拓できるのと同時に市場が成熟期に向かう過程においてブランドの差別化をしなくていけなくなった時点でより高価格帯の製品を製造できる可能性がある。
《採点結果》
ChatGPT 13点
Gemini 19点
Copilot 19点
《ChatGPTの解答》
量販向け製品の提供を通じて新市場を開拓でき、売上拡大が期待される。さらに自社技術を活かした高付加価値製品開発により、ブランド力強化と差別化も図れる。
《Geminiの解答》
成長市場であるアウトドア用品への参入は、新たな収益源と販路多様化の機会となる。高品質なプレス加工技術を活かし、高付加価値製品への展開で更なる成長を目指せる。
《Copilotの解答》
中価格帯から高価格帯までの製品ラインナップ拡充による新市場の開拓が可能。X社との取引を通じてアウトドア業界での知名度向上と事業基盤の多角化を図る好機となる。

[総評]

【ChatGPT総評】
第I問(販売面・生産面の課題)
★あなたの解答:
 販売チャンネルの狭さと技術者の高齢化、段取り替えの手間という重要課題を的確に挙げています。

★総評:
・評価:B+(16~17点相当)
 設問の意図には合致しており、事実関係も適切です。ただし、80字以内という制限がある中で「販売面」と「生産面」の2点を簡潔に並列で表現する工夫があると、より高得点が狙えます(模範解答例参照)。文の流れがやや冗長な印象もあるため、簡潔さにもう一工夫を。

第2問(短納期化の課題と対応策)
★あなたの解答:v  設計変更対応に課題があり、3次元CADの導入で意識の齟齬を減らす、という構成は適切です。

★総評:
・評価:A-(17~18点相当)
 課題と対策の因果関係がしっかりしています。ただし、「3次元CADの導入により設計変更の頻度を減らす」という記述はやや因果が曖昧で、「変更があっても対応がスムーズになる」としたほうが論理的です。あと10~15字程度の余裕があるので、もう少し詳細に詰められると満点に近づきます。

第3問(小ロット対応の生産面での対応)
★あなたの解答:
 段取り削減、内外段取りの工夫によって少量多品種対応を実現しようとしており、方向性は合っています。

★総評:
・評価:B(15~16点相当)
 キーワードとして「段取り替え」「内外段取り」「ゼロ段取り」など、用語の使い方は良好です。ただし、「ゼロ段取り」はやや極端な表現で現実性に欠ける印象もあるため、「段取り時間の最小化」などに言い換えるとより良いです。また、段取り削減以外の生産面対応(例:多能工化や生産ラインの柔軟性向上)にも触れると加点要素に。

第4問(生産情報のデジタル化)
★あなたの解答:
 SCMシステムの導入による情報共有、社内研修によるITリテラシー向上といった施策がきちんと盛り込まれています。

★総評:
・評価:A(18~19点相当)
 実現手段(SCMシステム)と社内の取り組み(研修)の両面を述べており、バランスの取れた内容です。ただし、デジタル化の優先項目(例:在庫情報、生産計画など)をもう少し明示できると説得力が増します。字数も若干余裕があるため、惜しいところです。

第5問(新市場戦略の可能性)
★あなたの解答:
 アウトドア市場への参入とブランドの差別化による高価格帯製品への展開、という方向性は適切です。

★総評:
・評価:B+(16~17点相当)
 方向性は良く、内容も合格水準を満たしています。ただし、やや文構成が冗長で、100字以内にしては読みにくい印象もあります。「新市場開拓」と「ブランド価値向上」の2点を簡潔に整理して表現する力が求められます。修正すれば満点も狙える回答です。

★総合評価
 総得点想定:82~87点(目安)
 合格ラインは十分に超えています。
 あとは「簡潔さ」「論理性」「用語の精度」をもう一段高めれば満点が狙える水準です。

【Gemini総評】
各問題の総評
第I問:
 満点解答では、外部経営環境の変化(コロナ禍による需要変動と既存販路の課題)と、それに対応するC社内部の経営課題(技術承継と生産性の低さ)を明確かつ簡潔に示せています。それぞれの課題がC社の経営に与える影響も示唆されており、的を射た総評と言えるでしょう。

第II問:
 満点解答は、新規受注長期化の根本原因を設計段階における手戻りの多さと特定し、その解決策として顧客との連携強化と3次元CAD/CAM導入による情報共有・効率化を提示しています。単に技術導入を提案するだけでなく、顧客とのコミュニケーション改善という重要な側面にも触れている点が優れています。

第III問:
 満点解答では、発注ロットサイズの減少という顧客側の変化に対し、生産体制を多品種少量生産に対応させるという明確な方向性を示しています。具体的な施策として、段取り時間の削減と自動化・省人化を挙げ、実現可能性と効率化の両面を考慮した現実的な対応策となっています。

第IV問:
 満点解答は、デジタル化の目的を情報共有の迅速化と生産業務のスピードアップと明確に捉え、具体的なシステム導入と社内体制の整備(プロジェクトチーム、研修)を提案しています。単なるシステム導入に留まらず、組織的な取り組みと人材育成の重要性も示唆しており、実現に向けた道筋が示されています。

第V問:
 満点解答は、新規取引がC社にもたらす戦略的な可能性を、新たな市場開拓と販路多様化、そして将来的な高付加価値製品への展開という二つの視点から簡潔にまとめています。C社の強みである高品質なプレス加工技術を活かすという視点も盛り込まれており、示唆に富んだ助言と言えるでしょう。

■総評
 総合的に見て、 満点解答はいずれも設問の意図を正確に捉え、与件文に基づいた具体的かつ実現可能な解決策を提示しています。文字数制限も遵守されており、中小企業診断士として求められる分析力と提案力を十分に示していると言えるでしょう。

【Copilot総評】 ■総評
第I問
 問題の背景である外部経営環境の変化を的確に捉えています。卸売業者への依存によるリスクや、生産面での課題を短く明確に表現しており、与件文のポイントがしっかり活用されています。

第2問
 顧客との設計変更や仕様変更の頻度を減らす具体的な提案として、3次元CADの導入を示した点が非常に良いです。課題解決を目指す対応策が現実的であり、設計課のリソース調整も含めた視点が評価できます。

第3問
 小ロット生産への対応に向けた段取り改善の提案が的確です。特に外段取りと内段取りの区分という具体的な戦略を示し、効率化を進める内容が実現可能性も高いです。

第4問
 デジタル化の提案において、SCMシステム導入だけでなく、社内研修によるITリテラシー向上を考慮した点が非常に秀逸です。業務効率化とスピードアップに向けた包括的な視点が評価できます。

第5問
 新市場への参入と事業基盤の多角化の可能性を的確に指摘しています。市場成長性と高価格帯製品への展開を見据えた戦略的な助言が説得力を持っています。

■全体的な評価
 回答全体として、課題に対する認識が正確で、対応策が具体的かつ実現可能性を備えています。それぞれの問題において、与件文を適切に読み取り、解答に活用している点が非常に良いです。また、文字数制限にしっかり配慮しつつ内容を充実させている点も評価できます。満点に近い内容で、総合的に非常に優れた解答だと思います。

[あとがき]

 時間をかけただけあって、今回もいい点を取ることができました。ただ、第5問について、私の解答と各AIの満点の解答に開きがあるにも関わらず、高得点なのが気になります。そして、いつも高得点のChatGPTの評価点が低いのが気になります。
 来週は火曜日からになりますが、解答した令和4年~5年の事例問題の詳細な分析をします。

 では、また!

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