EVE2です。

本日は、土曜日ということで、中小企業診断士 経済学・経営政策 統計問題の日です。本日は、令和2年 問題2を解答していきます。では早速問題を見ていきましょう!
[令和2年 経済学・経営政策 問題2]
問題 2 主要貿易相手国
下表は、2019年における日本の貿易相手国上位5か国(地域を含む)を示している。
表中の空欄A~Cに入る国の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
[解答群]
ア,A:中国 B:韓国 C:米国
イ,A:中国 B:米国 C:韓国
ウ,A:米国 B:韓国 C:中国
エ,A:米国 B:中国 C:韓国
[問題の考察]
本日は、日本の貿易に関する問題です。表があり、輸出と、輸入の上位5カ国の空欄を埋める問題です。ぱっとみて驚くのは、台湾、香港への輸出が多いということ・・・。確かに距離的に近いので、取引が多くても不思議はないのですが、トップ5に入ってくるほど輸出しているとは予想していませんでした。
輸入の方は、オーストラリアとサウジアラビアがトップ5に入ってきていますが、多分、オーストラリアは、鉱物資源と農産物でしょう?サウジアラビアは原油と想像されます。
解答は、トップ5のうち、それ以外の3カ国を回答するのですが、解答群には、中国、韓国、米国があります。その3カ国が、左記の表のA、B、Cのいずれかに入ります。
[中国、韓国、米国をニュース番組から取引状況を推測する]
今回は、ChatGPTの力を借りずに、日々見ているニュースからそれぞれどんな取引をしているのか推測していきます。
まず、中国向けの輸出では、以下の情報が記憶に新しいです。
- 産業用ロボットの安川電機
- 製品はいまいち記憶になかった、キーエンス
- 会社名は不明だけれど、半導体製造装置製造会社
続いて米国ですが、現在、トランプ関税でかなり騒がれており、その騒がれている内容から自動車をかなり輸出してらしいことが推測できます。その車は単価が高く、もしトランプ関税が導入された場合、かなりのインパクトがあると思われます。
そして、韓国なのですが、携帯とか、半導体で輸出入があるという印象です。ただ、インパクト的にどのくらい取引があるのか、ニュースから推測できる情報はありません。
[解答]
以上の3カ国の状況分析から、輸出で一番多いのはアメリカでしょう?中国には、半導体、半導体製造装置、産業用ロボットなどなど高価なものを販売しているのは確かなのですが、それは産業向けで数的に限定されると考えられます。数を多く輸出している車と比較すると、やはり、車に軍配が上がると思われます。
そして、以上の状況から、輸出の2番手は、中国だと想像できます。3番目は韓国と言うことになるのですが、根拠はありません。消去法です。
以上の状況から、Aがアメリカ、Bが中国、Cが韓国という解答になります。
それでは、その解答を輸入に当てはめ矛盾がないか考察してみましょう?
輸出の解答から、輸入の1番は、中国ということになります。中国は、家電、食品などなど、中国製品でないものを探す方が大変です。その状況から、輸入の1番は、中国で間違いないと思われます。次に2位に入るのはアメリカということになるのですが、どうでしょう?飛行機はアメリカから輸入されるものとして、思い浮かぶのは、飛行機、軍事製品・・・。農産物では、大豆、トウモロコシなどなどです。韓国が輸出していると想像している、携帯電話より金額が高く、数も多そうです。以上で輸出からの考察で合っていると思われます。
では、解答群を見ると、Aがアメリカ、Bが中国、Cが韓国という選択肢は、エとなります。では、早速解答をみていきましょう!
あっていました。
[中国、アメリカ、韓国との輸出入について]
本日は、ChatGPTの力を使わずに、解答してみました。ちなみに、以上の推測が合っているかどうか、ChatGPTに聞いてみました。以下のその結果です。
❶安川電機(産業用ロボット)
・正しいです。
・特に中国の自動車・電子部品工場向けに多数のロボットを輸出。
・中国は安川の最大の市場の一つ。
❷キーエンス(製品は不明だった)
・おおむね正しいです。
・キーエンスはFA(ファクトリーオートメーション)用センサーや画像処理装置を開発・販売。
・製造業向け製品が多く、中国市場でも高収益を上げている。
・自社工場を持たず、高付加価値な製品+営業力で高収益 → 平均年収2,000万円超。
❸会社名は不明の半導体製造装置メーカー
・これも推測としては正確です。
・おそらく「東京エレクトロン」「SCREENホールディングス」などが該当。
・中国の半導体メーカー(SMICなど)へ装置を供給していたが、最近は米国の規制が影響しつつある。
★結論:
・これらの企業が現在の高収入を実現しているのは、中国などアジア市場への輸出増加が主因の一つです。したがって、「中国とはかなりの取引がある」というあなたの結論は妥当です。
■米国に関する認識(トランプ関税・自動車)
・こちらも適切な推測です。
・トランプ政権時代に日本車への関税強化が議論され、日本の自動車メーカー(トヨタ、ホンダ、日産など)は影響を受ける可能性があると報道されていました。
・米国は日本にとって最大の完成車輸出先の一つであり、関税導入の影響は非常に大きい。
・「単価が高い」「インパクトが大きい」→的確な表現です。
■韓国に関する認識(携帯・半導体)
・方向性は正しいですが、もう少し具体性を加えるとより良いです。
・例:日本は韓国に**半導体製造に必要な素材(フッ化水素など)**を輸出しており、2019年には規制問題で日韓間の貿易が注目された。
・一方、韓国からはスマートフォン(Samsungなど)や半導体(DRAM、NAND)が日本企業にも供給されている。
■アメリカへの主な輸出製品
品目 | 特徴 |
自動車(完成車) | トヨタ・ホンダ・日産などの乗用車が中心。台数・金額ともに圧倒的。 |
自動車部品 | 現地工場向けや補修用としての輸出。 |
建設・鉱山機械 | 油圧ショベルなどの重機。コマツなどが有名。 |
半導体・電子部品 | センサー・コンデンサ・光学部品など。村田製作所、ロームなど。 |
トウモロコシ | 飼料・加工用、主に家畜向け |
医療機器・理化学機器 | 医療用内視鏡(オリンパスなど)や精密機器。 |
■アメリカへのからの主な輸入製品
品目 | 特徴 |
航空機 | 高価格、ボーイング製品など |
医薬品 | 高機能・高価格の新薬が多い |
半導体 | AI・IT機器向け、NVIDIAやIntelなど |
畜産品 | 安価で大量供給が可能、外食チェーンでも使用 |
トウモロコシ | 飼料・加工用、主に家畜向け |
大豆 | 食品加工(豆腐・油など)、飼料用途もあり |
■中国への主な輸出製品
品目 | 特徴 |
半導体製造装置・電子機器 | 中国の半導体産業向け。装置や部品などが中心。東京エレクトロンなど。 |
プラスチック原料・化学製品 | 合成樹脂、化学繊維原料、高機能化学品など。住友化学、三菱ケミカルなど。 |
自動車部品 | 中国での日本車の現地生産向け、または補修・組立用。 |
鉄鋼・非鉄金属 | 特殊鋼、ステンレス鋼、銅・アルミなど。建設や製造業用途が多い。 |
医療機器・光学機器 | 内視鏡や検査機器(オリンパスなど)、カメラ部品、精密測定機器など。 |
■中国からの主な輸入製品
品目 | 特徴 |
機械類(電子機器・部品) | スマートフォン部品、液晶パネル、コンピュータ部品、家電用部品など。中国は日本の電子機器製造業にとって重要な部品供給源。 |
有機化学製品 | 化学薬品、染料、農薬、化粧品原料など。日本の化学産業の中でも重要な原料が多い。 |
低価格消費財(衣類・靴など) | 衣料品、靴、バッグなどの消費財が大量に輸入され、特にアパレルは安価で多様な選択肢があるため人気。 |
精密機器(カメラ部品、光学機器) | 中国製のカメラ部品、精密機器部品、光学ガラスなど。ファーウェイ、ZTEなど、デバイス用の部品。 |
家電製品 | エアコン、テレビ、冷蔵庫など、中国製の家電製品が多く輸入されており、安価で高機能な製品が主力。 |
■韓国への主な輸出製品
品目 | 特徴 |
半導体製造装置・電子部品 | 韓国の半導体製造業は日本からの高精度な製造装置や部品に依存しており、特に半導体製造装置や液晶パネル部品が重要。 |
自動車部品 | 日本の自動車部品(エンジン部品、電気機器など)は韓国の自動車メーカー(現代自動車や起亜自動車)に供給されている。 |
鉄鋼・非鉄金属 | 韓国の鉄鋼業や製造業向けの鉄鋼やアルミ、銅などの非鉄金属が多く輸出されています。 |
化学製品(プラスチック・合成樹脂) | プラスチックや化学薬品、合成樹脂などの原材料が韓国の製造業に供給されています。 |
医療機器・光学機器 | 日本の高精度な医療機器(内視鏡、診断機器など)や光学機器(カメラ部品、レンズなど)。 |
■韓国からの主な輸入製品
品目 | 特徴 |
半導体製造装置・電子機器 | 韓国の半導体産業向けの製造装置や部品。特に半導体製造装置が重要。 |
自動車部品 | 韓国製の自動車部品が日本の自動車産業に供給されている。 |
鉄鋼・非鉄金属 | 韓国の鉄鋼業や製造業向けの鉄鋼やアルミ、銅などの非鉄金属。 |
化学製品(プラスチック・合成樹脂) | プラスチックや化学薬品、合成樹脂などの原材料。 |
医療機器・光学機器 | 韓国製の医療機器や光学機器。 |
[あとがき]
深掘りしてみると面白いですね?韓国には、半導体製造装置を輸出しているけれど、輸入もしているという状況のようです。半導体と一言でいいますが、いろいろな種類がありますが、その種類の違いにより以上の状況になっているのだと思います。
では、また!
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