令和4年 中小企業診断士試験 二次試験 事例Ⅱ ~採点・評価~ [中小企業診断士2次試験]

 こんにちは!
 EVE2です。

 月曜日には、中小企業診断士 二次試験 令和4年事例Ⅱの問題の制限事項の抽出、問題の分解、そして昨日は、与件文の分解、解答をしました。本日は、答えあわせをしていきます。

[令和4年 事例Ⅱ 採点]

【問題】
第I問(配点30点)
 B社の現状について、3C (Customer 顧客、Competitor 競合、Company:自社)分析の観点から150字以内で述べよ。
《解答》
顧客は直営スーパー、小売店、土産物店、道の駅、ホテル、旅館、飲食店など多岐に渡り偏りがない。競合はスーパーなどの場合は大手食肉卸業者で、ネット販売では、日本全国の無数の食肉卸業者が対象となる。自社は工場、高い技術をもつ職人を保有し品揃えが豊富でコンサルティングもできるぐらいの力がある。

《採点》
・ChatGPT
 25点
・Gemini
 25点
・Copilot
 27点

《ChatGPTの解答》
当社の顧客は直営スーパー、小売店、土産物店、道の駅、ホテル、旅館、飲食店と幅広く、特定の業態に依存しない強みがある。競合はスーパーでは大手食肉卸業者、ネット販売では全国の専門業者が対象。自社は高品質な加工技術を持つ職人、豊富な品揃え、工場設備を活かし、競争優位性を確立。また、食肉の専門知識を活かしたコンサルティング提供が可能である。


《Geminiの解答》
顧客は、百貨店、ホテル、飲食店等へ高品質な食肉を卸売する一方、地域顧客へ小売も行う。競合は、大手卸売業者に加え、ECサイトでの全国の食肉業者。自社は、高品質な食肉調達力、高い加工技術、多様な顧客ニーズへの対応力を有するが、卸売依存とEC販路の弱さが課題。


《Copilotの解答》
B社の顧客は、ホテル・旅館、飲食店、直営小売店、土産物店、ネット販売など多様であるが、ホテル・旅館への依存が大きい。競合として、大手食肉卸業者やネット市場の他社が挙げられる。自社は職人の技術力、幅広い品揃え、自社工場での柔軟な加工能力、コンサルティング力を強みとして持つ。



【問題】
第2問(配点20点)
 B社は、X県から「地元事業者と協業し、第一次産業を再活性化させ、県の社会経済活動の促進にカを貸してほしい」という依頼を受け、B社の製造加工技術力を生かして新たな商品開発を行うことにした。商品コンセプトと販路を明確にして、100字以内で助言せよ。
《解答》
X市特産の四季それぞれの野菜、山の幸、海の幸などを食肉に混ぜ合わせ、または添えた食肉加工品またはお弁当などを、百貨店、道の駅、土産物店、ホテル、旅館などでお土産品または、贈答品として販売する。

《採点》
・ChatGPT
 18点
・Gemini
 18点
・Copilot
 18点

《ChatGPTの解答》
X市特産の野菜、山の幸、海の幸を活用した食肉加工品や弁当を開発し、百貨店や道の駅、土産物店、ホテル、旅館でお土産や贈答品として販売する。地域資源を活かすことで差別化を図り、観光客・地元客双方の需要を取り込む。


《Geminiの解答》
地元食材とB社の加工技術を融合し、地域の食文化を体現する高級加工品を開発。道の駅、観光施設、ECで販売し、観光客や贈答需要を開拓する。


《Copilotの解答》
四季折々のX市特産野菜や山海の幸を食肉加工品に融合させた高付加価値商品を開発し、「地元素材との調和」を特徴とする。百貨店、道の駅、土産物店などで土産品・贈答品として販売することで地域ブランド力を活用する。



第3問(配点20点)
 アフターコロナを見据えて、B社は直営の食肉小売店の販売力強化を図りたいと考えている。どのような施策をとればよいか、顧客ターゲットと品揃えの観点から100字以内で助言せよ。
《解答》
新型コロナ感染症下において、料理の楽しさに目覚めた客、作りたての揚げ物を買い求めるきめ細かい顧客のニーズに対応した、途中工程までの調理済み商品や、作り立ての温かい食肉加工品を販売する。

《採点》
・ChatGPT
 17点
・Gemini
 17点
・Copilot
 20点

《ChatGPTの解答》
コロナ禍で料理の楽しさに目覚めた消費者に向け、簡単調理可能な半加工品(例:下味済み肉、揚げるだけのカツ)を開発。また、作りたての温かい加工品を販売し、出来立てを求めるニーズに対応することで売上向上を図る。


《Geminiの解答》
ターゲットを、健康志向や時短ニーズを持つ共働き世帯に設定。高品質なミールキットや、簡便調理可能な加工品を充実させ、顧客体験を高める。


《Copilotの解答》
料理に興味を持つ顧客をターゲットに、直営店で作りたての惣菜や調理済みの食品を提供する。また、地元特産品を活用した限定商品を揃え、店舗内で調理デモンストレーションを実施して顧客満足度を向上させる。



第4問(配点30点)
 B社社長は、新規事業として、最終消費者へのオンライン販売チャネル開拓に乗り出すつもりである。ただし、コロナ禍で試した大手ネットショッピングモールでの自 社単独の食肉販売がうまくいかなかった経験から、オンライン販売事業者との協業によって行うことを考えている。
 中小企業診断士に相談したところ、B社社長は日本政策金融公庫「消費者動向調査」(令和4年1月)を示された。これによると、家庭での食に関する家事で最も簡便化し たい工程は「献立の考案」(29.4%)、「調理」(19.8%)、「後片付け」(8.2%)、「食材の購入」(1O.7%)、「容器等のごみの処分」(8.5 %)、「盛り付け・配膳」(3.3%)、「特にない」(1O.3%)とのことであった。
 B社はどのようなオンライン販売事業者と協業すべきか、また、この際、協業が長期的に成功するためにB社はどのような提案を行うべきか、150字以内で助言せよ
《解答》
料理方法などを紹介しているサイトと協業し、同サイトで紹介した料理の食肉材料にあった加工済み製品を製造し、同サイトに広告を出稿することにより、消費者の簡便化したいと考えている工程を省略し売上増強を図る。この際、長期的に成功させるために、ポートフォリオを考慮し複数社とバランス良く協業する。

《採点》
・ChatGPT
 26点
・Gemini
 23点
・Copilot
 25点

《ChatGPTの解答》
料理レシピサイトと協業し、同サイトで紹介されるレシピに適した加工済み食肉を製造・販売。サイト上で広告を出稿し、購入導線を確立することで、消費者の利便性を向上。さらに、特定のサイトに依存せず、和洋中など異なるジャンルのレシピサイトとバランスよく提携し、リスク分散を図る。中長期的には、消費者の購買データを活用し、新商品の開発や販路拡大につなげる。


《Geminiの解答》
レシピ動画サイトと協業し、動画で紹介する料理の食材セットを販売する。B社は、高品質な食肉と加工技術を提供し、サイトの集客力とB社の品質を相互に活用する。長期成功のため、顧客データを共有し、共同で商品開発や販促を行う。


《Copilotの解答》
調理レシピサイト運営者と協業し、紹介された料理に合わせた加工済み食肉セットを販売する。迅速な配送や利用者レビュー機能で信頼を確立。長期的成功には協業条件の透明化と双方のブランド価値向上を重視した提携戦略を提案する。



[ChtGPTの総評]

第I問(顧客・競合・自社の分析)
★総評:
 顧客の範囲を明確にし、競合との差別化要因を述べるという観点では、バランスが取れています。しかし、「競争優位性」の明確な表現が不足しています。特に「コンサルティングもできるぐらいの力がある」という表現は曖昧であり、具体的な強みを明示することで加点が期待できます。

★改善点:
・顧客:「多岐に渡り偏りがない」よりも、「幅広い業態に販路を持ち特定市場に依存しない」と具体化する。
・競合:競合がネット販売で「全国の無数の食肉卸業者」というのは広すぎるため、具体的な特徴(例:価格競争が激しい、ブランド力の差がある等)を加える。
・自社:「職人を保有し品揃えが豊富」という点は良いが、「独自の熟成技術」「高い衛生基準」「BtoB向け提案力」などの具体的な強みを加える。

第2問(新商品開発と販路拡大)
★総評:
 アイデアとしては適切ですが、「X市特産品を活用する」理由が弱いため、差別化のポイントが伝わりにくいです。また、「お土産品または贈答品として販売する」とありますが、具体的な顧客ターゲットが曖昧です。

★改善点:
・特産品を活かす理由を明示(例:地域ブランド化、観光客の需要)
・販売チャネルの明確化(例:オンライン販売の可能性)
・ターゲットの明確化(例:観光客・企業向けギフト)

第3問(新たな消費者ニーズへの対応)
★総評:
 「料理の楽しさに目覚めた客」「作りたての揚げ物を求める客」など、消費者ニーズを捉えた視点は良いですが、具体的な施策がやや曖昧です。例えば、「途中工程までの調理済み商品」とありますが、どのような形態かが明確ではなく、もう少し掘り下げが必要です。

★改善点:
・具体的な商品例を示す(例:味付け済み肉、下ごしらえ済み商品)
・販売方法を考慮する(例:ECサイトやスーパーの惣菜コーナーとの連携)

第4問(デジタル活用による販売促進)
★総評:
 「料理方法を紹介しているサイトと協業する」というアイデアは適切ですが、「具体的にどう売上向上につなげるか」の説明が不足しています。また、「ポートフォリオを考慮し複数社とバランス良く協業する」という部分は曖昧なため、具体的な戦略を示すことで得点アップが期待できます。

★改善点:
・サイトとの連携方法を明確化(例:レシピページに直接購入リンクを設置)
・リスク分散の理由を説明(例:特定のサイト依存リスクを避ける)
・データ活用の視点を加える(例:購買データを活用した商品開発)

■まとめ(満点を取るためのポイント)
・具体性を増す(「できる」ではなく「どうやってできるか」を示す)
・ターゲットを明確にする(「誰に売るのか」を意識する)
・競争優位性を強調する(「他社とどう差別化するのか」を示す)
・リスク対策も示す(「長期的にどう成功させるか」を考える)

 元の解答は方向性としては良いものの、細部を詰め切れていない点が惜しいです。上記のポイントを意識すれば、より高得点が狙えるでしょう。

[Geminiの総評]

第1問: (30点満点中25点)
★総評:
・3C分析の要素は捉えられていますが、各要素の分析がやや表面的で、深掘りが不足しています。
・特に、顧客と競合の分析において、B社の強みと弱みが市場においてどのように影響するかを具体的に記述すると、より高評価につながります。

★改善点:
・顧客の多様性は強みである一方、ターゲットを絞りにくいという弱みもあります。
・競合との比較において、B社の強みである「高品質」「多品種対応」がどのように差別化に繋がるかを具体的に記述すると良いでしょう。
・各要素間の関係性を明確にすると、より深い分析になります。

第2問: (20点満点中18点)
★総評:
・地域資源を活用した商品コンセプトと販路を提案しており、B社の強みを生かせる可能性を示唆しています。
・しかし、商品コンセプトと販路の具体性にやや欠けます。

★改善点:
・「X市特産の四季それぞれの野菜、山の幸、海の幸」をどのように食肉と組み合わせるか、具体的な商品例を挙げると、提案の説得力が増します。
・ターゲット顧客を明確にすると、より効果的な販路戦略になります。

第3問: (20点満点中17点)
★総評:
・コロナ禍における顧客ニーズの変化を捉え、直営小売店の販売力強化策を提案しています。
・しかし、顧客ターゲットと品揃えの観点がやや曖昧です。

★改善点:
・「料理の楽しさに目覚めた客」「作りたての揚げ物を買い求める客」など、顧客ターゲットをより具体的に設定すると、品揃えの提案も具体的になります。
・例えば、料理初心者向けの簡単調理セット、健康志向の顧客向けの低脂肪・高タンパク質食肉加工品など、具体的な商品例を挙げると良いでしょう。

第4問: (30点満点中23点)
★総評:
・オンライン販売事業者との協業という方向性は適切であり、消費者動向調査に基づいた提案も評価できます。
・しかし、協業先の選定基準と提案内容がやや抽象的です。

★改善点:
・協業先の具体的な候補(料理レシピサイト、食材宅配サービスなど)を挙げ、B社の強みとどのように連携できるか説明すると、提案の具体性が増します。
・協業による長期的な成功のため、B社が提供できる独自の価値(高品質な食肉、加工技術、メニュー開発力など)を明確にすると良いでしょう。

■満点に近づけるための全体的なアドバイス:
・具体性の向上: 各提案において、具体的な商品名、サービス内容、ターゲット顧客などを記述し、提案の実現可能性を高めます。
・根拠の明確化: 与件文の情報や消費者動向調査などの客観的なデータに基づき、提案の根拠を明確にします。
・戦略の一貫性: 各提案がB社の全体戦略と整合性が取れているかを確認し、一貫性のある提案を心がけます。
・顧客視点の重視: 常に顧客のニーズや視点を考慮し、顧客にとって魅力的な提案をします。
・リスクとリターンの考慮: 各提案に伴うリスクと期待されるリターンを考慮し、現実的な提案をします。

[Copilotの総評]

第I問 (配点30点)
★総評
 顧客層の幅広さを指摘した点や競合を具体的に挙げた点は非常に良いです。ただし、「偏りがない」という表現は曖昧で、実際にはホテル・旅館への依存度が高いことが示されているため、その点を明示するとより的確です。また、コンサルティング力について具体的な事例(例えば調理済み商品提案など)を補足すると、自社の強みがさらに際立ちます。

★満点に向けた改善
 顧客層の偏り(ホテル・旅館の依存)を明示し、競合との違いを強調するために具体的な事例を追加。これにより説得力が増します。

第2問 (配点20点)
★総評
 特産品を活用した商品アイデアは魅力的で、販路も適切に提案されています。ただし、「混ぜ合わせ」や「添えた」という表現が抽象的で、具体的にどのように商品化するかがわかりづらい点がありました。商品コンセプトの具体性が強まると満点に近づきます。

★満点に向けた改善
 「手軽に食べられる弁当」や「特産品を詰め合わせた加工品セット」といった形式を明示し、具体的な付加価値を追加します。

第3問 (配点20点)
★総評
 新型コロナ感染症下での顧客ニーズへの対応について明確に述べており、顧客ターゲットと品揃えの観点がしっかりしているため、満点に近い解答です。特に調理済み商品や揚げ物の提案は的確です。

★満点に向けた改善
 既に完成度が非常に高いですが、さらに「店舗限定商品」や「調理実演」などの具体的な提案を加えると、顧客満足度を高める戦略が際立ちます。

第4問 (配点30点)
★総評
 サイトとの協業戦略は非常に良いアイデアですが、「複数社とバランス良く協業する」という表現が抽象的でした。具体的な協業条件や消費者の簡便化ニーズに基づいた提案を加えると、説得力が大幅に向上します。

★満点に向けた改善
 具体的な協業相手(例: レシピサイトやオンライン食品宅配サービス)を明示し、その際の付加価値(迅速配送、レビュー機能など)を提案。さらに「長期的成功」の条件を具体化します。

■総合的なアドバイス
 およさんの解答は、既に構造的で説得力がありますが、満点を目指すには、より具体的な事例や実施可能な提案を加えることが重要です。質問の条件に忠実に答えながら、具体性を高めることで、評価をさらに引き上げられるでしょう。

[あとがき]

 解答しているときは、手ごたえがなかったのですが、AIに採点してもらうと意外といいことに驚きます。Xでみんのつぶやきを見ると、TACとかLECで採点してもらっているようですが、私も受けたほうがいいですかね?ブログを毎日更新するということと、二次の勉強をするという目的を達成するために始めたことなので、今年の10月まで続けますが、点数が良すぎてちょっと心配です(汗)。点数が低ければ低いでまた心配なんだけれど・・・。めんどくさ~♪
 ちょっと、時間の関係で、各問題に対する自分のコメントを入れていませんが、暇を見つけて追加するかもしれません。更新のお知らせはしないので、興味がある方はときどき覗き込んでください。

 では、また!

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