EVE2です。

本日から9月入りました。ただ、相も変わらず暑いですね?そんな暑さに寝不足という形で負けそうなのですが、さっそく本日の課題に入りましょう。
本日から、令和5年 中小企業診断士 二次試験 事例Ⅳ 第3問に入ります。
[解答のプロセスを考える]
では、早速問題をみていきましょう。事例Ⅳのいやらしいところは、問題にも与件文に相当する箇所があります。以下がその部分になります。
D社は、研究開発を行ってきた男性向けアンチエイジング製品の生産に関わる設備投資を行うか否かについて検討している。
以下の資料に基づいて各設問に答えよ。解答に当たっては、計算途中では端数処理は行わず、解答の最終段階で万円未満を四捨五入すること。また、計算結果がマイナスの場合は、△を数値の前に付けること。
〔資料〕
1.新製品の製造・販売に関するデータ
現在の男性向けアンチエイジング市場の状況から、新製品の販売価格は1万円であり、初年度年間販売量は、0.7の確率で10,000個、0.3 の確率で5,000個の販売が予想される。また、同製品に対する需要は5年間を見込み、2年度から5年度の年間販売量は、初年度の実績販売量と同数とする。
単位当たり変動費は0.4 万円であり、毎年度の現金支出を伴う年間固定費は2,200万円と予想される。減価償却費については、次の「2.設備投資に関するデータ」に基づいて計算する。
初年度年間販売量ごとの正味運転資本の残高は、次のように推移すると予測している。運転資本は、5 年度末に全額回収するため、5 年度末の残高は「なし」となっている。なお、初年度期首における正味運転資本はない。
2.設備投資に関するデータ
設備投資額は11,000万円であり、初年度期首に支出される。減価償却は、耐用年数5 年で、残存価額をゼロとする定額法による。また、5 年度末の処分価額は取得原価の10%である。
3.法人税等、キャッシュフロー、割引率に関するデータ
法人税等の税率は30%であり、D社は将来にわたって黒字を確保することが見込まれている。なお、初期投資以外のキャッシュフローは年度末に生じるものとする。
本プロジェクトでは、最低要求収益率は8 %と想定し、これを割引率とする。利子率8%の複利現価係数と年金現価係数は次のとおりであり、割引計算にはこの係数を適用する。
以下が本日解答する問題です。
年間販売量が(1)10,000個の場合と、(2)5,000個の場合の正味現在価値を求めよ。(1)については、計算過程も示すこと。そのうえで、(3)当該設備投資の正味現在価値の期待値を計算し、投資の可否について、カッコ内の「ある」か「ない」に〇を付して答えよ。
[問題中の与件文の考察]
では、まず最初に、与件文についてはプロセスの中では触れていませんでしたが、与件文については、分解し、どんなことを書かれているのか分析することにしています。それでは、与件文に相当する部分を分解していきましょう。
- 1.新製品の製造・販売に関するデータ
- ・新製品の販売価格は1万円
-
- 初年度年間販売量は、
- ・0.7の確率で10,000個
- ・0.3 の確率で5,000個
- ・同製品に対する需要は5年間
- ・2年度から5年度の年間販売量は、初年度の実績販売量と同数
- ・単位当たり変動費は0.4 万円
- ・毎年度の現金支出を伴う年間固定費は2,200万円
- ・減価償却費については、次の「2.設備投資に関するデータ」に基づいて計算
- ・運転資本は、5 年度末に全額回収
- → 5 年度末の残高は「なし」
- ・初年度期首における正味運転資本はない。
- 2.設備投資に関するデータ
- ・設備投資額は11,000万円
- → 初年度期首に支出
- ・減価償却は、耐用年数5年 残存価額をゼロとする定額法
- 3.法人税等、キャッシュフロー、割引率に関するデータ
- ・法人税等の税率は30%
- ・D社は将来にわたって黒字を確保することが見込まれている。
- ・初期投資以外のキャッシュフローは年度末に生じる
- ・本プロジェクトでは、最低要求収益率は8 %と想定 → 割引率
- ・利子率8%の複利現価係数と年金現価係数は次のとおりであり、割引計算にはこの係数を適用する。
[問題の考察]
では、本日は、昨日考えた、以下の流れに沿って、問題を解答していきます。
- 問題の制限事項の特定
- 論点の特定
- 単語を抜き出す
- 単語の意味を正確に理解する
- 該当数値の抽出
- 手法の特徴を理解→メリット、デメリットを理解する
- 与件文と問題から妥当性を評価する(与件文とリンクし解答)
- 望ましい処理の案出
- 解答の型を知り、型どおりに解答を記述する → 計算は早く正確に!
問題の制限事項の特定から行っていきましょう!
- 年間販売量が(1)10,000個の場合と、(2)5,000個の場合の正味現在価値
- (1)については、計算過程も示すこと。
- (3)当該設備投資の正味現在価値の期待値を計算し、投資の可否について、カッコ内の「ある」か「ない」に〇を付して答えよ。
では、次に論点を抽出していきましょう!
- 正味現在価値を求める。(1)10,000 (2)5,000
- (3)当該設備投資(→設備投資額は11,000万円)の正味現在価値の期待値を計算する。
- 投資の可否について、カッコ内の「ある」か「ない」に〇を付して答えよ。
では、与件文及び問題から、問題になりそうな単語を抜き出し、Geminiに調べてもらいました。
- ・運転資本
- 企業が日々の営業活動を行う上で必要となる、流動資産から流動負債を差し引いた金額。運転資金とも呼ばれ、事業をスムーズに継続するために必要な資金の量を表します。
- 計算式:運転資本 = 流動資産 - 流動負債
- ・複利現価係数
- 将来の特定金額が、現在の価値に換算するといくらになるか(現在価値)を計算するための係数。
- ・年金現価係数
- 将来にわたって、毎年一定額のキャッシュフローを受け取る(または支払う)場合の、その合計額を現在の価値に換算するための係数。
- ・正味現在価値(NPV)
- 設備投資などの長期的な投資案件の経済性を評価する際に使用。
いずれの単語も、一次受験者なら誰でも知っている単語ですが、改めて聞いてみました。
運転資本ですが、Studyingでは、運転資本 = 売上債権 + 棚卸資産 - 仕入債務と教わっており、その認識も正しいとGeminiは解答しています。
また、正味現在価値について、計算式が出てきていませんが、一般的に、
という式で求められると認識していましたが、その認識は間違っていたようです。以上の式は、将来に受け取る特定のキャッシュフローの現在価値を表現しかしておらず、正味現在価値を求める式となると、正式には、以下の式になるそうです。これについては、各AI異口同音に同じことを言っているので確かだと思います。
私の記憶違いだと思いますが、改めてしらべていいこともあるようです。今後考えを改めたいと思います。
[あとがき]
予定の時間がきてしまいましたので、本日は、ここまでとします。続きは、明日!お楽しみに!!!
では、また!
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