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EVE2です。
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今週は、予定を変更し、先週繰り越した、中小企業診断士試験、令和5年事例Ⅰの問題の解答を続け、令和5年事例Ⅱについては、来週実施するものとします。 では、さっそく先週まとめた与件文についてみてみましょう!
[令和5年 事例Ⅰ]
令和5年度事例Ⅰ問題
【企業概要】
⑥A社は、資本金1 千万円、従業員15名(正社員5 名、アルバイト10名)の蕎麦店である。先代経営者は地方から上京し、都市部の老舗蕎麦店で修業し、1960年代後半にのれん分けして大都市近郊に分店として開業した。鉄道の最寄り駅からバスで20分ほど離れた県道沿いに立地し、当時はまだ農地の中に住宅が点在する閑散とした中での開業であった。
【先代の経営状況~絶好調!~】
③開業当初は小さな店舗を持ちながらも、蕎麦を自前で打っており、コシの強い蕎麦が人気を博した。出前中心の営業を展開し、地域住民を取り込むことで、リピート客を増やしていった。また、高度経済成長によって自家用車が普及する途上にあったことから、多少離れていてもマイカーで来店する顧客も年々増え始め、県道沿いの立地が功を奏した。③付近には飲食店がほとんどなかったことから、地元で数少ない飲食店の一つとして顧客のニーズに応えるようになり、蕎麦店の範疇を超えるようになった。うどん、丼もの、カレー、ウナギ、豚カツ、オムライスなどもメニューに加え始め、まちの食堂的な役割を担うようになっていった。
③1980年代には、店舗周辺の宅地化が急速に進み、地域人口が増えるに従って、来店客、出前の件数ともに増加していった。1980年代末には売上高が1億円に達するようになった。客数の増加に伴い店舗規模を拡大し、駐車場の規模も拡大した。店舗の建て替えによって、収容客数は30席から80席にまで拡大し、厨房設備も拡張し、出前を担当する従業員の数もアルバイトを含めて20名にまで増加した。
【先代の経営状況~絶不調!~】
しかしながら、③1990年代半ばになると、近隣にファミリーレストランやうどんやラーメンなどのチェーン店、コンビニエンスストアなどの競合が多数現れるようになり、売上高の大半を占める昼食の顧客需要が奪われるようになった。バブル経済崩壊とも重なって、売上高が前年を下回るようになっていった。厨房を担当していた数名の正社員も独立するようになり、重要な役割を担う正社員の離職も相次いだため、一時的に従業員は家族とアルバイトだけとなり、サービスの質の低下を招いていった。
【先代の経営改革】
③④現経営者は先代の長男であり、先代による事業が低迷していた2000年代初頭に入社した。売上高が5千万円にまで低下していたことから、売上高拡大のためのさまざまな施策を行ってきた。2008年にかけて、メニューの変更を度々行い、先代が行っていた総花的なメニューを見直し、この店にとってはオペレーション効率の悪い丼もの、うどんなどのメニューを廃止し、出前をやめて来店のみの経営とし、元々の看板であった蕎麦に資源を集中した。
【先代の経営改革での問題点】
2005年までに売上高は7千万円にまで改善され設備更新の借り入れも完済したが、②他方で従業員の業務負荷が高まり、その結果、離職率が高くなった。常に新規募集してアルバイトを採用しても、とりわけ宴会への対応においては仕事の負担が大きく、疲弊して辞めていく従業員が相次いだ。また、新規のメニューの開発力も弱く、効率重視で、接客サービスが粗雑なことが課題であった。
2010年に先代が経営から離れ、現経営者に引き継がれると、経営方針を見直して、①④メインの客層を地元のファミリー層に絞り込んだ。店舗の改装を行い、席数を80から50へと変更し、個室やボックス席を中心としたことで家族や友人など複数で来店する顧客が増加した。使用する原材料も厳選して、以前よりも価格を引き上げた。また、看板となるオリジナルメニューを開発し、近隣の競合する外食店とは異なる、商品とサービスの質を高めることで、差別化を行った。ただ、②近隣の原材料の仕入れ業者の高齢化によって、原材料の仕入れが不安定になり、新たな供給先の確保が必要となりつつある。
①④⑥⑦社内に関しては、正社員を増やして育成を行い、仕事を任せていった。経営者の下に接客、厨房、管理の3部体制とし、それぞれに専業できるリーダーを配置してアルバイトを統括させた。接客リーダーは、全体を統括する役割を担い、A社経営者からの信任も厚く、将来は自分の店を持ちたいと思っていた。他方で、先代経営者の下で働いていたベテランの厨房責任者が厨房リーダーを務め、厨房担当の若手従業員を育成する役割を果たした。管理リーダーは、A社の経営者の妻が務め、会社の財務関係全般、計数管理を行い、給与や売上高の計算などを担った。A社経営者は、接客リーダーとともに会社として目指す方向性を明確にし、目的意識の共有や意思の統一を図るチームづくりを行った。その結果、チームとして相互に助け合う土壌が生まれ、従業員が定着するようになった。とりわけ接客においては、自主的に問題点を提起し解決するような風土が醸成されていた。現経営者に引き継がれてから5 年間は前年度の売上高を上回るようになり、2015年以降、安定的に利益を確保できる体制となった。
【新型コロナ感染症下での経営】
①④⑥⑦コロナ禍においては、営業自粛期間に開発した持ち帰り用の半調理製品の販売などでしのいだが、店舗営業の再開後も、主に地域住民の需要に支えられて客足が絶えることはなく、逆に売上高を伸ばすことができた。ただ、原材料の高騰がA社の収益を圧迫する要因となっていた。さらに、常連である地元の顧客も高齢化し、新たな顧客層の取り込みがますます重要となっていった。
【X社の経営状況】
そのような状況の中で、かつて同じ蕎麦店からのれん分けした近隣の蕎麦店X社の経営者が、自身の高齢と後継者不在のために店舗の閉鎖を検討していた。A社経営者に経営権の引き継ぎが打診されたため、2023 年より事業を譲り受けることとなった。A社の経営者は、X社との経営統合による新たな展開によって、これまで以上の売上高を期待できるという見通しを持っていた。
⑤⑦⑧X社はA社から3kmほどの距離に位置し、資本金1 千万円、従業員12名(正社員4名、アルバイト8 名)の体制で経営していた。店舗は50席で一見の駅利用者や通勤客をターゲットとしており、A社よりは客単価を抑えて顧客回転率を高めるオペレーションであったため、接客やサービスは省力化されてきた。原材料の調達については、X社経営者の個人的なつながりがある中堅の食品卸売業者より仕入れていた。この食品卸売業者は、地元産の高品質な原材料をも扱う生産者と直接取引をしていた。社内の従業員の業務に関しては、厨房、接客、管理の担当制がありX社経営者が定めた業務ルーティンで運営されていた。厨房、接客、管理の従業員は担当業務に専念するのみで横のつながりが少なく、淡々と日々ルーティンをこなしている状況であった。店舗レイアウトやメニューの変更などの担当を横断する意思疎通が必要な場合、X社経営者がそれを補っていた。
⑤⑦⑧10年前に駅の構内に建設された商業ビル内に、ファーストフード店やチェーン経営の蕎麦店が進出して競合するようになり、駅前に立地しながらも急速に客足が鈍くなり売上高も減少し始めていた。この頃から、X社では価格を下げて対応を始めるとともに、朝昼から深夜までの終日営業に変更した。ただ、駅構内に出店した大手外食チェーンとの価格競争は難しく、商品やサービスの差別化が必要であった。営業時間が、早朝から夜遅くまでであったことから、アルバイト従業員のシフト制を敷いて対応していたが、コロナ禍の影響でさらに来店客が減少し、営業時間を大幅に短縮し、アルバイトの数を16名から8 名に減らしてシフト制を廃止していた。ただ、営業時間内は厨房も接客もオペレーションに忙殺されることから、仕事がきついことを理由に離職率も高く、常にアルバイトを募集する必要があった。
【社会情勢とA、X社の経営統合】
⑦⑧近年では、地域の食べ歩きを目的とした外国人観光客や若者が増え始めた。とりわけSNSの口コミやグルメアプリを頼りに、公共交通機関を利用する来訪者が目立つようになった。X社を買収後の経営統合にともなって、不安になったX社の正社員やアルバイトから退職に関わる相談が出てきている。A社ではどのように経営統合を進めていくべきか、中小企業診断士に相談することとした。
【企業概要】
⑥A社は、資本金1 千万円、従業員15名(正社員5 名、アルバイト10名)の蕎麦店である。先代経営者は地方から上京し、都市部の老舗蕎麦店で修業し、1960年代後半にのれん分けして大都市近郊に分店として開業した。鉄道の最寄り駅からバスで20分ほど離れた県道沿いに立地し、当時はまだ農地の中に住宅が点在する閑散とした中での開業であった。
【先代の経営状況~絶好調!~】
③開業当初は小さな店舗を持ちながらも、蕎麦を自前で打っており、コシの強い蕎麦が人気を博した。出前中心の営業を展開し、地域住民を取り込むことで、リピート客を増やしていった。また、高度経済成長によって自家用車が普及する途上にあったことから、多少離れていてもマイカーで来店する顧客も年々増え始め、県道沿いの立地が功を奏した。③付近には飲食店がほとんどなかったことから、地元で数少ない飲食店の一つとして顧客のニーズに応えるようになり、蕎麦店の範疇を超えるようになった。うどん、丼もの、カレー、ウナギ、豚カツ、オムライスなどもメニューに加え始め、まちの食堂的な役割を担うようになっていった。
③1980年代には、店舗周辺の宅地化が急速に進み、地域人口が増えるに従って、来店客、出前の件数ともに増加していった。1980年代末には売上高が1億円に達するようになった。客数の増加に伴い店舗規模を拡大し、駐車場の規模も拡大した。店舗の建て替えによって、収容客数は30席から80席にまで拡大し、厨房設備も拡張し、出前を担当する従業員の数もアルバイトを含めて20名にまで増加した。
【先代の経営状況~絶不調!~】
しかしながら、③1990年代半ばになると、近隣にファミリーレストランやうどんやラーメンなどのチェーン店、コンビニエンスストアなどの競合が多数現れるようになり、売上高の大半を占める昼食の顧客需要が奪われるようになった。バブル経済崩壊とも重なって、売上高が前年を下回るようになっていった。厨房を担当していた数名の正社員も独立するようになり、重要な役割を担う正社員の離職も相次いだため、一時的に従業員は家族とアルバイトだけとなり、サービスの質の低下を招いていった。
【先代の経営改革】
③④現経営者は先代の長男であり、先代による事業が低迷していた2000年代初頭に入社した。売上高が5千万円にまで低下していたことから、売上高拡大のためのさまざまな施策を行ってきた。2008年にかけて、メニューの変更を度々行い、先代が行っていた総花的なメニューを見直し、この店にとってはオペレーション効率の悪い丼もの、うどんなどのメニューを廃止し、出前をやめて来店のみの経営とし、元々の看板であった蕎麦に資源を集中した。
【先代の経営改革での問題点】
2005年までに売上高は7千万円にまで改善され設備更新の借り入れも完済したが、②他方で従業員の業務負荷が高まり、その結果、離職率が高くなった。常に新規募集してアルバイトを採用しても、とりわけ宴会への対応においては仕事の負担が大きく、疲弊して辞めていく従業員が相次いだ。また、新規のメニューの開発力も弱く、効率重視で、接客サービスが粗雑なことが課題であった。
《メモ》
・X社の特徴は、現経営者が経営してからのものとする
【現経営者の経営改革での問題点】2010年に先代が経営から離れ、現経営者に引き継がれると、経営方針を見直して、①④メインの客層を地元のファミリー層に絞り込んだ。店舗の改装を行い、席数を80から50へと変更し、個室やボックス席を中心としたことで家族や友人など複数で来店する顧客が増加した。使用する原材料も厳選して、以前よりも価格を引き上げた。また、看板となるオリジナルメニューを開発し、近隣の競合する外食店とは異なる、商品とサービスの質を高めることで、差別化を行った。ただ、②近隣の原材料の仕入れ業者の高齢化によって、原材料の仕入れが不安定になり、新たな供給先の確保が必要となりつつある。
①④⑥⑦社内に関しては、正社員を増やして育成を行い、仕事を任せていった。経営者の下に接客、厨房、管理の3部体制とし、それぞれに専業できるリーダーを配置してアルバイトを統括させた。接客リーダーは、全体を統括する役割を担い、A社経営者からの信任も厚く、将来は自分の店を持ちたいと思っていた。他方で、先代経営者の下で働いていたベテランの厨房責任者が厨房リーダーを務め、厨房担当の若手従業員を育成する役割を果たした。管理リーダーは、A社の経営者の妻が務め、会社の財務関係全般、計数管理を行い、給与や売上高の計算などを担った。A社経営者は、接客リーダーとともに会社として目指す方向性を明確にし、目的意識の共有や意思の統一を図るチームづくりを行った。その結果、チームとして相互に助け合う土壌が生まれ、従業員が定着するようになった。とりわけ接客においては、自主的に問題点を提起し解決するような風土が醸成されていた。現経営者に引き継がれてから5 年間は前年度の売上高を上回るようになり、2015年以降、安定的に利益を確保できる体制となった。
【新型コロナ感染症下での経営】
①④⑥⑦コロナ禍においては、営業自粛期間に開発した持ち帰り用の半調理製品の販売などでしのいだが、店舗営業の再開後も、主に地域住民の需要に支えられて客足が絶えることはなく、逆に売上高を伸ばすことができた。ただ、原材料の高騰がA社の収益を圧迫する要因となっていた。さらに、常連である地元の顧客も高齢化し、新たな顧客層の取り込みがますます重要となっていった。
【X社の経営状況】
そのような状況の中で、かつて同じ蕎麦店からのれん分けした近隣の蕎麦店X社の経営者が、自身の高齢と後継者不在のために店舗の閉鎖を検討していた。A社経営者に経営権の引き継ぎが打診されたため、2023 年より事業を譲り受けることとなった。A社の経営者は、X社との経営統合による新たな展開によって、これまで以上の売上高を期待できるという見通しを持っていた。
⑤⑦⑧X社はA社から3kmほどの距離に位置し、資本金1 千万円、従業員12名(正社員4名、アルバイト8 名)の体制で経営していた。店舗は50席で一見の駅利用者や通勤客をターゲットとしており、A社よりは客単価を抑えて顧客回転率を高めるオペレーションであったため、接客やサービスは省力化されてきた。原材料の調達については、X社経営者の個人的なつながりがある中堅の食品卸売業者より仕入れていた。この食品卸売業者は、地元産の高品質な原材料をも扱う生産者と直接取引をしていた。社内の従業員の業務に関しては、厨房、接客、管理の担当制がありX社経営者が定めた業務ルーティンで運営されていた。厨房、接客、管理の従業員は担当業務に専念するのみで横のつながりが少なく、淡々と日々ルーティンをこなしている状況であった。店舗レイアウトやメニューの変更などの担当を横断する意思疎通が必要な場合、X社経営者がそれを補っていた。
⑤⑦⑧10年前に駅の構内に建設された商業ビル内に、ファーストフード店やチェーン経営の蕎麦店が進出して競合するようになり、駅前に立地しながらも急速に客足が鈍くなり売上高も減少し始めていた。この頃から、X社では価格を下げて対応を始めるとともに、朝昼から深夜までの終日営業に変更した。ただ、駅構内に出店した大手外食チェーンとの価格競争は難しく、商品やサービスの差別化が必要であった。営業時間が、早朝から夜遅くまでであったことから、アルバイト従業員のシフト制を敷いて対応していたが、コロナ禍の影響でさらに来店客が減少し、営業時間を大幅に短縮し、アルバイトの数を16名から8 名に減らしてシフト制を廃止していた。ただ、営業時間内は厨房も接客もオペレーションに忙殺されることから、仕事がきついことを理由に離職率も高く、常にアルバイトを募集する必要があった。
【社会情勢とA、X社の経営統合】
⑦⑧近年では、地域の食べ歩きを目的とした外国人観光客や若者が増え始めた。とりわけSNSの口コミやグルメアプリを頼りに、公共交通機関を利用する来訪者が目立つようになった。X社を買収後の経営統合にともなって、不安になったX社の正社員やアルバイトから退職に関わる相談が出てきている。A社ではどのように経営統合を進めていくべきか、中小企業診断士に相談することとした。
[令和5年 事例Ⅰ 問題の考察~問題1~]
では、与件文の整理が終わったので、今度は問題を通して、与件文を見ていきましょう。前回与件文は以下の観点で読み、分類しています。
《制約条件等》
①A社の強みを書く
②A社の弱みを書く
③先代経営者の戦略は何か?
④現経営者の戦略は何か?
⑤X社の特徴は?
⑥A社の特徴は?
⑦A社とX社経営統合した会社の特徴は?
⑧経営統合後のコーゼーションの設定
┣社会環境の動向
┣顧客の動向
┗競合他社の動向
①A社の強みを書く
②A社の弱みを書く
③先代経営者の戦略は何か?
④現経営者の戦略は何か?
⑤X社の特徴は?
⑥A社の特徴は?
⑦A社とX社経営統合した会社の特徴は?
⑧経営統合後のコーゼーションの設定
┣社会環境の動向
┣顧客の動向
┗競合他社の動向
第1問(配点20点)
統合前のA社における①強みと②弱みについて、それぞれ30字以内で述べよ。
《制約条件等》
・30文字以内
・A社の強みを書く
・A社の弱みを書く
統合前のA社における①強みと②弱みについて、それぞれ30字以内で述べよ。
《制約条件等》
・30文字以内
・A社の強みを書く
・A社の弱みを書く
問題1は、強みと弱みを書くといった比較的書きやすい内容です。ただ、このような問題で悩むのは、機会を強みとするのか?それとも、脅威を弱みとするのかといた問題です。SWOT分析ならいいのですが、今回は、SWOT分析ではありません。今回改めて、ChatGPTに、強みと弱みについて聞いたところ、強みや弱みはあくまでも自社の内部的な話になるが、機会や脅威は外部的な要因が含んでくるため適切ではないと指摘がありました。そして、その強みと弱みは、現時点のA社に関することであり、先代の話には及ばないと考えられます。以上を念頭に、以下に分類した与件文から解答の素材を列記します。
《強み》
・メインの客層を地元のファミリー層に絞り込み、店舗の改装を行い、席数を80から50へと変更
→個室やボックス席を中心としたことで家族や友人など複数で来店する顧客が増加した。
・使用する原材料も厳選
→以前よりも価格を引き上げた。
・看板となるオリジナルメニューを開発
→近隣の競合する外食店とは異なる、商品とサービスの質を高めることで、差別化を行った。
・正社員を増やして育成を行い、仕事を任せていった。
・経営者の下に接客、厨房、管理の3部体制とし、それぞれに専業できるリーダーを配置してアルバイトを統括させた。
・ベテランの厨房担当の若手従業員を育成する役割を果たした。
・A社経営者は、接客リーダーとともに会社として目指す方向性を明確にした。
→ドメインの設定→目的意識の共有や意思の統一を図るチームづくりを行った。
・チームとして相互に助け合う土壌が生まれた。
→従業員が定着するようになった。
・接客においては、自主的に問題点を提起し解決するような風土が醸成されていた。
→現経営者に引き継がれてから5年間は前年度の売上高を上回るようになり、2015年以降、安定的に利益を確保できる体制となった。
《弱み》
・近隣の原材料の仕入れ業者の高齢化によって、原材料の仕入れが不安定になり、新たな供給先の確保が必要となりつつある。
・常連である地元の顧客も高齢化し、新たな顧客層の取り込みがますます重要となっていった。
・メインの客層を地元のファミリー層に絞り込み、店舗の改装を行い、席数を80から50へと変更
→個室やボックス席を中心としたことで家族や友人など複数で来店する顧客が増加した。
・使用する原材料も厳選
→以前よりも価格を引き上げた。
・看板となるオリジナルメニューを開発
→近隣の競合する外食店とは異なる、商品とサービスの質を高めることで、差別化を行った。
・正社員を増やして育成を行い、仕事を任せていった。
・経営者の下に接客、厨房、管理の3部体制とし、それぞれに専業できるリーダーを配置してアルバイトを統括させた。
・ベテランの厨房担当の若手従業員を育成する役割を果たした。
・A社経営者は、接客リーダーとともに会社として目指す方向性を明確にした。
→ドメインの設定→目的意識の共有や意思の統一を図るチームづくりを行った。
・チームとして相互に助け合う土壌が生まれた。
→従業員が定着するようになった。
・接客においては、自主的に問題点を提起し解決するような風土が醸成されていた。
→現経営者に引き継がれてから5年間は前年度の売上高を上回るようになり、2015年以降、安定的に利益を確保できる体制となった。
《弱み》
・近隣の原材料の仕入れ業者の高齢化によって、原材料の仕入れが不安定になり、新たな供給先の確保が必要となりつつある。
・常連である地元の顧客も高齢化し、新たな顧客層の取り込みがますます重要となっていった。
[令和5年 事例Ⅰ 問題の考察~問題2~]
第2問(配点20点)
A社の現経営者は、先代経営者と比べてどのような戦略上の差別化を行ってきたか、かつその狙いは何か。100字以内で述べよ。
《制約条件等》
・100字以内
・先代経営者の戦略は何か?
・現経営者の戦略は何か?
・先代経営者と現経営者の戦略の違いは?
A社の現経営者は、先代経営者と比べてどのような戦略上の差別化を行ってきたか、かつその狙いは何か。100字以内で述べよ。
《制約条件等》
・100字以内
・先代経営者の戦略は何か?
・現経営者の戦略は何か?
・先代経営者と現経営者の戦略の違いは?
この問題は、先代経営者と比較した場合の戦略上の差別化をどんな狙いをもって行ったかという問題です。この問題を解答するのに、先代の経営者がどんなことをし、そして、現経営者はその経営を受けてどんな経営をしたのかという視点が必要です。そのため、与件文を読む段階では、先代の経営者の戦略と、現経営者の戦略について調べています。それでは、さっそく与件文から関連場所を抜き出していきます。
《先代経営者の経営戦略》
・蕎麦を自前で打ってコシの強い蕎麦
・出前中心の営業を展開
・地域住民を取り込む
→リピータ
・蕎麦店の範疇を超えるようになった。
→うどん、丼もの、カレー、ウナギ、豚カツ、オムライスなどもメニューに加え始め、まちの食堂的な役割を担うようになっていった
→総花的なメニュー
・駐車場の規模も拡大した
・店舗の建て替えによって、収容客数は30席から80席にまで拡大
・厨房設備も拡張
・出前を担当する従業員の数もアルバイトを含めて20名にまで増加
→拡大路線 → リーダー戦略
・近隣にファミリーレストランやうどんやラーメンなどのチェーン店、コンビニエンスストアなどの競合が多数現れる
・バブル経済崩壊
・厨房を担当していた数名の正社員も独立
・正社員の離職も相次ぐ
→一時的に従業員は家族とアルバイトだけとなり、サービスの質の低下を招いていった。
→従業員の業務負荷が増大 → 離職率の増加
《現経営者の経営戦略》
・メインの客層を地元のファミリー層に絞り込んだ
・店舗の改装を行い、席数を80から50へと変更し、個室やボックス席を中心とした
→家族や友人など複数で来店する顧客が増加した。
・使用する原材料も厳選して、以前よりも価格を引き上げた。
・看板となるオリジナルメニューを開発した。
→近隣の競合する外食店とは異なる、商品とサービスの質を高めることで、差別化を行った。
・社内に関しては、正社員を増やして育成を行う
→仕事を任せていった。
・経営者の下に接客、厨房、管理の3部体制とし、それぞれに専業できるリーダーを配置してアルバイトを統括させた。
・先代経営者の下で働いていたベテランの厨房責任者が厨房リーダーを務め、厨房担当の若手従業員を育成する役割を果たした。
・A社経営者は、接客リーダーとともに会社として目指す方向性を明確にした。
→目的意識の共有や意思の統一を図るチームづくりを行った。
→チームとして相互に助け合う土壌が生まれ、従業員が定着するようになった。
→とりわけ接客においては、自主的に問題点を提起し解決するような風土が醸成されていた。
・主に地域住民の需要に支えられて客足が絶えることはなく、逆に売上高を伸ばすことができた。
・蕎麦を自前で打ってコシの強い蕎麦
・出前中心の営業を展開
・地域住民を取り込む
→リピータ
・蕎麦店の範疇を超えるようになった。
→うどん、丼もの、カレー、ウナギ、豚カツ、オムライスなどもメニューに加え始め、まちの食堂的な役割を担うようになっていった
→総花的なメニュー
・駐車場の規模も拡大した
・店舗の建て替えによって、収容客数は30席から80席にまで拡大
・厨房設備も拡張
・出前を担当する従業員の数もアルバイトを含めて20名にまで増加
→拡大路線 → リーダー戦略
・近隣にファミリーレストランやうどんやラーメンなどのチェーン店、コンビニエンスストアなどの競合が多数現れる
・バブル経済崩壊
・厨房を担当していた数名の正社員も独立
・正社員の離職も相次ぐ
→一時的に従業員は家族とアルバイトだけとなり、サービスの質の低下を招いていった。
→従業員の業務負荷が増大 → 離職率の増加
《現経営者の経営戦略》
・メインの客層を地元のファミリー層に絞り込んだ
・店舗の改装を行い、席数を80から50へと変更し、個室やボックス席を中心とした
→家族や友人など複数で来店する顧客が増加した。
・使用する原材料も厳選して、以前よりも価格を引き上げた。
・看板となるオリジナルメニューを開発した。
→近隣の競合する外食店とは異なる、商品とサービスの質を高めることで、差別化を行った。
・社内に関しては、正社員を増やして育成を行う
→仕事を任せていった。
・経営者の下に接客、厨房、管理の3部体制とし、それぞれに専業できるリーダーを配置してアルバイトを統括させた。
・先代経営者の下で働いていたベテランの厨房責任者が厨房リーダーを務め、厨房担当の若手従業員を育成する役割を果たした。
・A社経営者は、接客リーダーとともに会社として目指す方向性を明確にした。
→目的意識の共有や意思の統一を図るチームづくりを行った。
→チームとして相互に助け合う土壌が生まれ、従業員が定着するようになった。
→とりわけ接客においては、自主的に問題点を提起し解決するような風土が醸成されていた。
・主に地域住民の需要に支えられて客足が絶えることはなく、逆に売上高を伸ばすことができた。
[あとがき]
週3日でやろうと思っていた事例問題ですが、先週ハプニングがあったとはいえ、6~7日かかりそうです。AIに解答を見てもらってからになると思いますが、事例問題ブログの方向性について考え直したほうがいいようです。
では、また!
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